メンテ&カスタム

アルミフレームの自転車を鏡面仕上げするための5ステップ【CADENZA】

鏡面加工

この記事では、アルミフレームの自転車を塗装をはがして鏡面加工したら、超美しい世界に一台だけの自転車になりましたよ!という例をご紹介します。

自転車を銀色のピッカピカにしたい!っていう人はけっこういると思うんです。でも鏡面加工なんてあまり聞いたことないし、そもそもどうやったらいいか分からない、それに失敗するのはイヤ!って思いますよね。

でも決まった手順通りにすすめるだけで、案外カンタンにできちゃうのが鏡面加工。

今回ご紹介する方法をなぞるだけで、誰でもカンタンにアルミフレームの自転車をピッカピカ銀色の鏡面加工にすることができます。

鏡面加工ってなに? なぜ鏡面加工を?

ボクはもともと、シルバーとかの金属的な見た目なモノが大好きなんです。先日も中古で我が家にやってきたクロスバイクのアウターケーブル一式を、シルバーメッシュに変えちゃったくらいですから。

そのときに書いた記事です。よければご覧ください。

【アウターケーブル】シルバーメッシュにするだけでハンドルまわりが華やかになりました

そしてその「金属的な見た目」の究極を行くのが、アルミフレームの鏡面加工かもしれないなと思います。

鏡面加工というのは、文字通り金属製品の表面を、鏡のように顔が映るくらいにピッカピカに磨き上げることなんです。ポリッシュ加工とか言ったりもするようです。

フレーム鏡面加工

ね?ほんとに顔が映りそうでしょう。これは今回のテーマの、アルミフレーム鏡面加工を実際にやったときの写真です。

このときのことを思い出しながら、いろいろ書いていこうと思います。もしかしたら鏡面加工に興味を持たれて「やってみよう!」と思われるかもしれませんし。モノ好きだなあとは思いますが(笑)

折りたたみ好きクロスバイク「CADENZA」

ボクは何を隠そう「折りたたみ自転車」のけっこう熱心なファンなんですよ。折りたたみ自転車愛については、回を改めてまた書きたいですが、今回紹介するのはこの自転車。

ダホンCADENZA

DAHON CADENZA(ダホン カデンザ)という自転車でして、普通のクロスバイクまんまの姿をしていながら、必要とあらばフレームの真ん中を折りためるのですよ。

CADENZAを折りたたんだ状態

こんなふうに、だいたい2~3分くらいで折りたたみできます。普通のスポーツ自転車でも、バラせばこのくらいにできるかもですが、CADENZAはバラさすに小さくできるところに、ボクは胸を熱くしたのでした。

あ、ボクが中古で買ったCADENZAは、写真のディスクモデルではなくて、Vブレーキのやつでしたけどね。

キズだらけの塗装面をはがして鏡面加工

このCADENZAがどうしてもほしいのですが、すでにメーカーではカタログ落ちしてたので、ヤフオクで探すことのしました。そしてほどなく良さげなCADENZAを見つけて、無事落札しました。

でもね、届いたCADENZAを眺めると、思っていたよりキズが多いんです。写真ではよくわからなかったんですよね。ショック。

ただですね、前のオーナーさんがけっこうな好きモノさんだったようで、フレームを除いて、ほとんどのパーツを総替えしてあったんです。それも「DEORE XT」という当時としては、かなりお高いグレードで揃えてありました。

そのへんにも魅力を感じまして、なんとか気持ちよく乗れるようにするには、どうしたら良いかなと思案を重ねて、最終的に鏡面加工してやろうという結論にいたったわけです。

なぜか再塗装とかは考えなかったなあ。ボクはちょっと普通じゃないのが好きなんです。こういう人のことを、自転車かいわいでは「ヘンタイ」と呼ぶそうです(笑)

鏡面加工したCADENZAをご覧ください

ではさっそくCADENZA鏡面加工後の晴れ姿をご覧いただきますね。

DAHON CADENZA 鏡面加工DAHON CADENZA 鏡面加工DAHON CADENZA 鏡面加工DAHON CADENZA 鏡面加工DAHON CADENZA 鏡面加工DAHON CADENZA 鏡面加工

場所場所によって、鏡面加工の度合いにムラがあります。全部手作業でやりましたので、疲れちゃったところは、若干鏡面度合いが低かったりしますが、暖かい目で見るようにしましょう。

鏡面加工はこうやってやりました

と、鏡面加工CADENZAを披露しましたが、これで終わっちゃうとただの自己満足の記事になってしまいます。

なので、多少なりとも人様のお役に立てますよう、CADENZAを鏡面加工したときの、段取りとか方法とかを、ご紹介させていただきますね。

ざっくりプロセスを書きますと、

  1. 塗装を剥離する。
  2. アルミ地を研磨してならす。
  3. メタルコンパンドで磨いて鏡面化の第一段階。
  4. マザーズアルミコンパウンドで磨いて鏡面化の最終段階。

ということです。続いてちょっと詳し目に解説させていただきます。

塗装を剥離する

ではさっそく塗装を剥離しましょう・・・と言いたいところですが、実は塗装の剥離をボクは自分ではやっていないのです(汗)

あきらかに大変そうだったのと、このころちょうどお仕事が立て込んでまして(言い訳)

なので、懇意にしていただいていて自転車屋さんに剥離をお願いしました。確か一万円だったかな?作業の大変さを考えるととてもリーズナブルだとなあと感じましたね。

でもそれではお役立ち記事になりませんので、ネットの海で見つけた、大変参考になるブログを紹介させていただきます。めっちゃ分かりやすくて、ありがたいです。

アルミ地を研磨する

塗装の剥離が終わったアルミフレームを、今度は研磨材でならす作業です。剥離が終わったアルミフレームは、化粧っ気の全くないアルミのパイプのかたまりで、ザラザラ状態。

このままの状態で、メタルコンパウンドをかけても、いつになったらツルツルになってくれるのか見当もつきませんし、そもそもキレイに仕上がりません。

そこでボクがやったのがこの方法です。細かさの違う二種類の研磨材で、フレームをゴシゴシ磨いていきます。

まず先に使うのが、

スコッチブライト下地処理用


この研磨材を使いやすいサイズにハサミで切りまして、水で濡らしながらゴシゴシこすります。面白いようにキレイになっていきます。

 



「下地処理用400番」である程度、下地が整ってきましたら、こんどはこの「仕上げ磨き用800番」でさらに整えていきます。こちらも水で濡らしながらこすります。

いったん完了したら、キレイに拭き上げて、そして乾燥させて次のステップに進みます。

メタルコンパウンドで磨く

いよいよ金属用コンパウンドで磨き上げていく段階です。ここで使うのはボクのお気に入りで、よく使っているコレ。

ワコーズ メタルコンパウンド

 

CADENZAを鏡面加工したときは、ウエスにメタルコンパウンドを付けて磨いていたんです。

でも最近になって、ラップを使う方法を知りまして、今はラップオンリーです。体感的にラップを使ったほうが半分くらいの労力で終われるように感じます。

メタルコンパウンドを使った磨き方は、下の記事を参考にしてくださいね。

マザーズ アルミポリッシュで鏡面研磨する

さあ最終段階までやってきましたよ。

上のメタルコンパウンドだけでも相当ピカピカになるんです。ボク自身も普段の金属磨きはメタルコンパウンド止まりです。だって十分なんですもん。

でもね、CADENZAのときは、アルミフレームに顔が映るくらいの鏡面加工を目指していたので、さらに上を目指したわけです。というか参考にしたサイトに従っただけなんですけどね。

MOTHERS(マザーズ) マグ&アルミポリッシュ


商品名からして、マグネシウムとアルミニウム専用の研磨剤ということですね。メタルコンパウンドである程度輝やかせたあとに、このマザーズでさらに磨くわけです。

メタルコンパウンドより、マザーズのほうがよりいっそう目が細やかなんでしょう。事実メタルコンパウンドのあとにマザーズで磨くと、ほんとに顔が鏡のように映るのには感動しました。

鏡面加工の流れは、ここまででコンプリートです。

鏡面加工して良かったこと

キズだらけのCADENZAをなんとかしたくて、後先考えずに実行した鏡面加工ですが、やってどうだったかというと、圧倒的にメリットが多かったです。デメリットはというと、この自転車がCADENZAであると認識してもらえないことくらい(笑)

前情報ほどアルミが曇ってこない

アルミが腐食しない

実はちょっと恐れていたことがあったんです。それはアルミは地肌のままだと、空気と反応して、軽く腐食が進んで、輝きがくすんでくるらしいということです。

その対策として、アルミを鏡面加工したあとで、表面をクリア塗装することが、スタンダートなんだそう。でもボクは正直言って、めんどくさかったので(すみません)クリア塗装はしませんでした。

しばらくして、いつ曇ってくるかなあとヒヤヒヤしつつも、楽しみにしていたんですが、いっこうに曇ってきません。さすがに数ヶ月放っておくと、なんとなく曇ったような気もするんですが、マザーズで軽く磨くとイッパツで元の鏡面にもどります。

なんでだろう?と推測すると、

  • マザーズの成分中になにかの保護成分が入っているのでは?
  • CADENZAのアルミ素材が腐食しにくいヤツなのでは?

てなことことを根拠なく考えたのでした。答えは今だもってわかりませぬ。

当てたりこすったりでできるキズが怖くない

鏡面加工

普通の塗装なら、キズが付くとカンタンに修復ってできないじゃないですか。ある程度までのキズならコンパウンドで消すことができますけど、限度がありますし、深かったり広範囲だったりすると難しいですよね。

でも鏡面加工だと、修復がめっちゃカンタンです。そもそも塗装面よりアルミ地肌のほうが硬いので、なかなか深いキズはつきません。

そして浅いキズなら、マザーズでこすってやれば、これまたカンタンに元通りになります。こんなことは想定していなかったので、うれしい誤算でした。ただクリア塗装するとそういうわけにはいかなくなりますね。

金属って磨けば元通り以上に輝くって知りました

鏡面加工

今回こんなふうに鏡面加工について、あれこれ分かったようなことを書いていますが、何を隠そう、ボクはCADENZAを鏡面加工するまでは、コンパウンドを使った金属研磨をやったことがなったんです。ピカールだって知りませぬ。

それがネットで調べまくって、鏡面加工やってみたら、想像を大きく越えてスゴイ仕上がりを見ちゃったものですから、たいへんなカルチャー?ショックを受けたわけです。

それ以来、いろんなモノを磨くようになりまして、シルバーフェチと言われても仕方がない状態になっております。だって磨いて輝いてくれたら、ウレシイじゃないですか。

もしかしたら、これが最大の収穫だったのかもしれませんねえ。

まとめ

というわけで今回は、アルミフレームの自転車を塗装をはがして鏡面加工したら、超美しい世界に一台だけの自転車になりました!という例をご紹介しました。

最後にまとめます。

要点まとめ

鏡面加工ってなに?
⇒塗装をはがしてあれこれ磨く。
⇒しっかり磨けば顔が映るくらい鏡面になる。

鏡面加工はこうやってやりました
⇒塗装を剥離する。
⇒アルミ地を研磨してならす。
⇒メタルコンパンドで磨いて鏡面化の第一段階。
⇒マザーズアルミコンパウンドで磨いて鏡面化の最終段階。

鏡面加工して良かったこと
⇒前情報ほどアルミが曇らいない。
⇒当てたりでできるキズが怖くなくなる。
⇒金属って磨けば光るって知りました。

ようするに、

キズだらけの自転車でも鏡面加工すれば世界に一台だけの自転車になります。
シルバー好きや光モノ好きにはたまりませんぜ。アルミフレーム限定です。

ということです。

ほんと、自転車って乗るのも楽しいですけど、イジるのもたまらない楽しみがありますね。