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元から取り外せない仕様のVブレーキ台座に注意して!間違うとヤバイ

この記事では、元から取り外せない仕様のVブレーキ台座を取り外そうとして、台座を破損してしまったという、大失敗例を紹介します。

Vブレーキ台座って普通なかなかさわることが無いですよね。でも必要に迫られて、取り外さないといけないシーンもあるかもです。そんな時はほんとうに困っちゃいますよね。
なんとVブレーキ台座には、そもそも取り外せないタイプのものがありますし。

そんな悩みを解決するのが、Vブレーキ台座の種類を見分け方です。

この見分け方を知ってるだけで、なにをどうすれば良いのか分かるので、ボクのような自転車を廃車にするような大失敗をすることが無くなりますよ。

取り外せない仕様のVブレーキ台座がある

Vブレーキ台座を取り外そうとしている人にとって、超重要なことなので、先に結論から書いておきますね。ボクのように自転車を廃車にしてしまうことの無いように。

Vブレーキ台座には、そもそも取り外せないタイプの台座があります。なのでどんなにがんばっても、台座を取り外すことは不可能です。

ムリしてもフレームを痛めてしまって、自転車をパーにしてしまいかねないですよ。実際にやっちゃったボクが言うんですから本当です。

Vブレーキ台座を無理に取り外そうとして破損しました

こうなっちゃったので、もうVブレーキを付けることができませぬ。

まずは台座取り外しにチャレンジ

取り外すことができないタイプのVブレーキ台座

ご覧の写真は、今回の記事のメインテーマとなる「Vブレーキ台座」の写真です。Vブレーキが動くときに、軸のなる部分の台座なんです。

普通は、Vブレーキを交換するときくらいしか、さわることはありませんし、見ることもありません。

ただ今回、とある企みをしておりまして、こうやって写真を撮ることにしたのでした。

その企みというのは、以前から我が家の倉庫に眠っている、26インチのクロスバイクに、700Cのホイールを付けてしまおうというものです。

その際の最大の難関がブレーキをどうするのかということです。方法としては、

  1. ロードバイクのようなキャリパーブレーキを付ける
  2. Vブレーキを700cのホイールに合わせて移動させる
  3. ディスクブレーキ化する

それぞれ課題や問題点もあるんですが、ボク的には難易度が比較的低い2番の、「Vブレーキを移動」する方法を取ることにしました。

この企みについては、また別の機会に紹介させていただきますね。

この「Vブレーキの移動」ですが、なにはともあれ、Vブレーキ台座を取り外さないことには、なにも始まらないのです。

スパナを掛けるところがない

ただ、ここで少々気になることがあります。これまで何度かVブレーキ台座を見たり、取り外したりしてきた経験があるんですが、今回のはちょっと違う。

Vブレーキ台座スパナかかり

 

あくまでカタチを見てもらうために引用した写真です。このVブレーキ台座はチタンでできているらしく、普通の台座の2~3倍くらいお値段がするもよう。確かにカッコイイです。ただVブレーキを装着すると見えなくなっちゃうんですけどね。

注目していただきたいのは、ピンクの○で囲った部分です。呼び方がわかりませんが、ようするに、付けたり外したりするときに、スパナを掛けられるように、なってますよね。ボクが今まで見てきた台座もみんなそうでした。

スパナかかりがない

でもね、今回の台座は違うんです。スパナをかけるはずの部分が、そうはなってなくて、「つるつる」なんです。こんなの初めてみました。

まあそういう台座もあるんだろう、でも「つるつる」だったら、取り外しにくいだろうなあ、くらいに考えてました。

それが、まさか、あんなことになろうとは・・・のちほど詳しくお伝えします(汗)

ペンチでは取り外せない

まあムリだろうなあとは思いつつ、ダメもとで、ごつめのペンチでチャレンジしてみます。

はい、予想通り、いっさい回りません。びくともしません。

では次いってみましょう。

ラスペネで固着をゆるめよう

回るべきものが回らない時に、いつもボクが頼りにしているのが、「ラスペネ」です。

ラスペネC

 

ボトムブラケット(BB)やペダルなんかが固着しちゃって、どうにもこうにも動かないことって、よくあるでしょう。そんな時には、固着してる部分に「プシュッ」とひと吹きすれば、たいていは動くようになります。経験者です。

【後編】トラブってもめげない!ボトムブラケット外し方&交換【ルイガノTR2】

ラスペネは三種類あるけど自転車に使うならラスペネCがおすすめ

ラスペネを一吹き

今回も、フレームとVブレーキ台座のすき間に、ラスペネを一吹きして、10分待機します。きっとこれで回るでしょう。いや回ってほしい!

ラスペネを吹きかけてもペンチでは取り外せない

まわりません。

ラスペネでもダメだとは、意外に手強いです。

ドライヤーで温めて膨張させる

なんとかしないといけませんので、ネットの海で情報収集した結果、ドライヤーで温めるとよいということを知りました。その理由はと言いますと、

  • 金属は温めると膨張する
  • なので緩めたい外側の金属をドライヤーで温める
  • 手でさわれないくらい温めるのが良いそうな
  • Vブレーキ台座はネジロック剤で強力に固定されてる
  • 温めるとそのロック剤がやわらかくなる(らしい)

ということのようです。

ちょっと違うかもですが、ボクも車体に貼られたステッカーなどをはがすときに、ドライヤーで温めて、はがすことはよくやりますので、なんとなく理解できます。

ドライヤーで温めます

これは一歩前進と確信しまして、ラスペネに続いて、ドライヤー攻撃を繰り出しました。手でさわれないほど、チンチンに温めましょう。

これでどうだ!

ドライヤーで温めてもペンチでは取り外せない

回りません。(ラスペネのときに写真の使いまわしごめんなさい)

いよいよ手強いです。大丈夫なのか自分。

最終兵器のパイプレンチでも完敗

次々に現れるハードルに、なんだか楽しくなってきました(笑)
そして、ハードルのたびごとに、経験値あるいは「引き出し」がどんどん増えて行ってることを実感しますね。

パイプレンチ

 

次はたぶん最終兵器となるでしょう、「パイプレンチ」の登場です。今回のために、わざわざ買ったのですよ。これから先の人生で、きっと数えるほどしか使わない予感がします(笑)

水道管をジョイントとつないだりする際に使う工具ですよね。今回の「つるつる」なVブレーキ台座を回したりするのに、うってつけの工具です。

Amazonで1600円ほどで買ったんですが、思いのほか質感がいいです。どっしりしてて、実に強そう。歯の部分の精度も高そうで、チャチな感じがありません。これはいいなあ。

パイプレンチには回す方向があります

今回調べて分かったことですが、パイプレンチには使い方の作法があります。

  • ダイヤルを回して、つかみたいモノとアゴをフィットさせる。
  • 下アゴ側に回す。
  • そうすることで上下のアゴが対象物にがっつり噛む。

わかると簡単なんですけど、知らないとぜんぜん使えないってことですね。調べてよかったです。

さあ、それでは最後の勝負と行きましょう!回ってちょうだい!

パイプレンチ

回りません。

パイプレンチは、Vブレーキ台座をがっつり噛んでるんですが、まわりません。

というか、台座のパイプがねじ切れそうです(大汗)

破損したVブレーキ台座

見てくださいよ、この悲惨な姿を。

ねじ切れそうになって、曲がっちゃってます。そしてフレーム側もちょっと欠けてるんじゃないしょうか。これはショック。

ただ、Vブレーキ台座は、外れてくれさえすれば、曲がろうがねじ切れようがイイんです。どうせ新しい台座に交換しようと思っていたので。ええ、外れてくれさえすれば。

ボクが自力でできるのは、残念ながらココまで。よく頑張ったよ自分。ということで、あとはプロフェッショナルのお手を借りることに決めました。

プロフェッショナルな自転車屋さんにヘルプ

電車に乗って20分のところにある自転車屋さんに、フレームを輪行袋に詰めて行ってきました。フレームだけだと軽いですね。

こちらの自転車屋さんでは、ボクは常連さんでも何でもなくて、どうにもこうにも困り果てたときだけ、年に一回ほどのペースでお邪魔するくらいなんです。

なのに、いつもイヤな顔一つせず、さくっと問題解決してくださる、素晴らしい技能とマインドをお持ちのお店なんですよ。いつかちゃんと自転車を買わせていただこう。たぶん。

「Vブレーキ台座が外せないんです」とお話して、現物を見ていただいたところ、適確すぎて泣けてくる診断をしていただきました(悲)

  • Vブレーキ台座には大きくわけて2種類ある。
  • ボルト式で取り外しができる台座。
  • 溶接で埋め込み式で取り外せない台座。
  • 今回のは埋込式。
  • 外せない、回せないのはそのせい。

ね、的確でしょう(泣)

今回の台座は「つるつる」だったでしょう。コレはボクの推測ですが、こうなんじゃないでしょうか?

  • 埋込式は回す必要がないので「つるつる」
  • ボルト式は回す必要があるのでレンチ掛かりがある。

真偽のほどは、残念ながら聞きそびれちゃったので、機会があればまた聞いておきます。

もう廃車にするしかないの?

良いか悪いかはさておき、まずは答えが出ました。そしてこの先どうするかを考えないといけません。

台座を移動させることはあきらめて、26インチのままで乗ればいいかなと思いましたが、そうもいかないのです。

パイプレンチでむりくり回そうとしたせいで、台座のパイプ部がいがんじゃってますよね。試しにVブレーキのアームを取り付けようとしましたが、もう付けることができませんでした。

仮に付いたとしても、安全を考えるとどうにも心配です。ブレーキって命に直結する機能なので、問題を抱えた状態で乗るのはいけませんよね。

余計なことをしたばっかりに、ブレーキを取り付けることができないフレームにしてしまいました。ショック。普通に考えれば廃車一択です。

しかし。閃きました。ナイスすぎる閃きです。詳しくはまた回を改めて。

ナイスすぎる!と思ったことで、後になってみると「どこがナイスやねん」と思うことが多々あったことを同時に思い出しました(苦笑)

まとめ

というわけで今回は、元から取り外せない仕様のVブレーキ台座を取り外そうとして、台座を破損してしまったという、大失敗例を紹介しました。

最後にまとめます。

要点まとめ

取り外せない仕様のVブレーキ台座がある
⇒取り外せないのに無理すると廃車一直線です

まずは台座取り外しにチャレンジ
⇒台座を移動させて700Cを付けたい

スパナを掛けるところがない
⇒本来あるはずのスパナを掛けるところがない

ラスペネで固着をゆるめよう
⇒いつもならラスペネで外れるのに無理

ドライヤーで温めて膨張させる
⇒温めて金属を膨張させる作戦だが失敗

最終兵器のパイプレンチでも完敗
⇒結局台座を破損させてしまう結果に

プロフェッショナルな自転車屋さんにヘルプ
⇒埋込式で取り外せない台座だと診断される

もう廃車にするしかないの?
⇒ブレーキに問題がある自転車には乗れない
⇒ただしある案が閃く

ようするに、

そもそも取り外すことができない仕様のVブレーキ台座がある。しっかり見極めてチャレンジしてね。失敗すると廃車になりますよ!

ということです。

痛恨の大失敗ですが、たいへん勉強になったので、その点では本当に良かったです。とあるナイスなプランも閃いたことだし、これからが楽しみです。