この記事では、エスケープR3のVブレーキのシューを、元から付いていたものから、社外品に交換するまでをレポートします。
ママチャリに慣れていると、スポーツ自転車のブレーキがよく効くのかどうなのか、判断が付きにくいですよね。
また、ブレーキが効きにくいかなあと思っても、何をどうしたらいいか分かりませんし、自転車屋さんに聞いてみようかどうしようか、悩んじゃいますよね。
なので今回は、何をどうすればエスケープR3のブレーキの効きをよく出来るのかを、実地でテストしてみました。
このレポートを見るだけで、エスケープR3をさらにグレーアップさせる、ヒントを得ることができますよ。
結論:ブレーキシューを替えると効きが激変
効きが悪いと感じていたブレーキについて、元から付いていたブレーキシューから、社外のモノに交換しました。
その結果、ブレーキの効きと、ブレーキの操作感の両方が、激的に良くなりました。たった千円でここまで変わるとは、我ながら驚きました。
Vブレーキの効きが悪い
エスケープR3がどんな性格の自転車なのかを知るために、いろんなシチュエーションでのテスト走行を、先日行ったんです。
そこで判明したのが、スポーツ自転車としては、決定的にブレーキが効かないことでした。もちろんママチャリなどに比べると効くほうではあるんですが、スピードの出るスポーツ自転車としては、ボクとしては満足できないものでした。
レバーを「ぎゅっ」と握ると、リムをブレーキシューが締め付けている感触は、しっかり感じるんです。でもそれの感触が車体の減速に比例していかない。はっきり言って、これはダメ。
リアはさほど効かなくても大丈夫ではあるんですが、なにせタッチが悪いです。プラスチックでリムをこすっている感じ。ようするにブレーキが食いつかないんですね。
まあGIANTが作る自転車なんだから、もちろん合格点のブレーキ性能なんでしょうけど、ブレーキがよく効く他の自転車に乗ってますと、たいへん気になります。
そんな気になる状態でエスケープR3に乗っても、けっして楽しくないという自信があるので、なんとかしないとと思い立ちました。
対策方法としては、こんな方法が思い当たります。
- Vブレーキそのものをシマノ製に取り替える。
- Vブレーキはそのままでブレーキシューだけを取り替える。
本当は、ブレーキを取り替えるほうが良いんですが、前後で三千円前後お金がかかります。まあ許容範囲ではあるんですけどね。
ブレーキシューを社外品に交換する
ブレーキシューを交換する方法だと、過去にも経験がありまして、おおよそ千円ほどで対応できます。
ロードバイクだと、ブレーキが効かないことで有名な「ティアグラ」のキャリパーブレーキに、上位モデルの「105」または「アルテグラ」の、ブレーキシューに付け替えることで、対策することが、けっこうメジャーだったりします。
なので今回は、テクトロのVブレーキはそのままに、ブレーキシューだけを取り替えることにします。
ブレーキやシフトのケーブルのメーカーとして有名な「アリゲーター」のブレーキシューです。これまで何度も使ったことがありまして、しっかり効いてくれるので、ボクは信頼してます。
そして前後セットで千円(本日現在)というコストパフォーマンスの高さが良いです。千円で安全が買えるなら十分以上にお得ですよね。
見た目は、色がブラックなことと、アリゲーターのロゴが入っている以外は、テクトロのブレーキシューと変わったところはありませんね。
元のブレーキシューを取り外す
ではさっそくブレーキシューの交換を始めます。ブレーキって安全に直結するものなので、十分慎重に作業していきます。
最初にブレーキを解放します。
フロントについては、ホイールと干渉して作業しにくかったので、ホイールを外しました。スキュワーを解放するだけなので簡単です。
ブレーキシューは5mmの六角レンチで取り外します。
ブレーキシューは、こまごまとした部品で構成されてまして、その小さな部品一つ一つに重要な意味があります。そして順番も大切。どれ一つ欠けても、順番が変わっただけでも、ブレーキは機能しません。
なので、ココは集中して慎重に取り組んでくださいね。
具体的な作業方法は「あさひ」さんのWeb講座で
ボクがあれこれ解説するよりも、「サイクルベースあさひ」さんホームページに、最高にわかりやすいメンテナンス講座がありますので、ご紹介します。
テキストと動画の両方てとっても分かりやすい。ちなみにボクもしょっちゅう勉強させてもらってるんですよ。
社外のブレーキシュー取り付け完了
というわけで、「あさひ」さんのおかげで、大きな問題もなく、ブレーキシューの交換が完了しました。
そのそもそんなに目立つパーツでもないので、交換してもあまりわかりませんね。でもブレーキ性能はきっと向上しているはずです。
ブレーキシュー交換後のインプレ
ブレーキシューの交換を終えて、その効果を確認するために、20kmほどサイクリングに行ってきました。
別の記事でアップする予定ですが、行き先は「大阪のベタ踏み坂」として有名な?「なみはや大橋」です。
高さ45m、勾配約7%の坂を下って、ブレーキの効きをチェック。もちろんココに来るまでに、じゅうぶんブレーキの効きの確認は出来てるんですけどね(笑)
ブレーキの効きはと言いますと、
- 体感的に元の1.6倍くらい効きます。
- 手応え感が良くなりました。
- 元はブラスチックでリムを押さえてる感じ。
- 取替後は、ゴムがリムに食いついている感じ。
- 「ぎゅぅーー」的な効き具合です。
という感じで、とても良い印象です。ブレーキレバー加えた力が、そのまま比例して、ブレーキの効きに伝わる感じです。とても良い。
こうして書くと改めて気付くんですが、ブレーキの効きの向上はもちろんとして、ブレーキタッチの向上が印象的なんですね。
新たに気になることが出てきました
というように、ブレーキシューを取り替えて、良いことばかりレポートしましたが、ちょっぴり気になることが出てきました。ちょっとしたことなんですけどね。
その気になることはコレ。
- これだけ効くとブレーキシューの消耗が早そう。
- 良く効くせいで、ブレーキ剛性が不足してる感じがします。
消耗が早そう
テクトロのプラスチック感のあるシューにくらべると、アリゲーターのシューはこれだけ効くので、きっと早く減っちゃうと思います。
限界を迎えるのが、一年先なのか五年先なのかは分かりません。乗る距離によりますからね。それに雨の日に乗って砂や泥を噛むと、消耗が早まると思います。
ただボク的には、これだけブレーキが効いてくれるなら、少々消耗が早くても許容範囲です。急にいっぺんに減っちゃうことはありませんし、交換時期がきたら千円で交換できますから。
というわけで、気になると言っても、割とどうということもないことでした。
剛性が不足してる感じ
交換前にはなんともなくて、交換後にはっきり感じるのが、剛性が足らないのでは、という印象でした。強くブレーキをかけるとよく分かります。
先にレポートしたように、ブレーキシュー交換後は、ブレーキが「ぎゅぅーー」と効くようになって、ブレーキシューがリムに食いついている感触があります。
と同時に、どこかが「ぐぐっ」ってなってる感じが伝わってきます。あくまで推測ですが、それはこのあたり。
- ブレーキシュー
- Vブレーキのアーム
- リム
- フロントフォーク
このうちのどれかかも知れないし、全部が複合してるのかもしれません。たぶんテクトロのVブレーキのアームだと思うんですけどねえ。
ブレーキが効かなかったときには、作用しなかった力が、ブレーキが良く効くようになって、大きな力が作用してる結果なんだと思います。
まあ、だからと言って何か危険な感じかというと、そういうことでもないので、良しとしておきましょう。ブレーキが良く効くがゆえのことですのでね。
まとめ
というわけで今回は、エスケープR3のVブレーキのシューを、元から付いていたものから、社外品に交換するまでをレポートしました。
最後にまとめます。
結論:ブレーキシューを替えると効きが激変
⇒効きと操作感が激的に良くなります。
Vブレーキの効きが悪い
⇒スポーツ自転車としては満足できないレベル。
ブレーキシューを社外品に交換する
⇒前後で千円のアリゲーター製に交換。
具体的な作業方法は「あさひ」さんのWeb講座で
⇒わかりやすい無料メンテナンスWeb講座を参考に。
社外のブレーキシュー取り付け完了
⇒「あさひ」さんのおかげで問題なく完了。
ブレーキシュー交換後のインプレ
⇒ブレーキの効きもタッチも激的に向上。
新たに気になることが出てきました
⇒よく効くがゆえに消耗が早そうです。
⇒よく効くがゆえに剛性が不足しているのを感じます。
ようするに、
エスケープR3の効きが悪く感じるブレーキは、ブレーキシューだけを社外品に交換することで、効きとタッチが激的に良くなります。かかる部品代も千円だけなので、コスパも良いです。
ということです。
よく走るスポーツ自転車に、よく効くブレーキは、安全走行のために絶対必要ですよね。