レビュー

エスケープR3の外観をじっくりチェック!車体の前半分編【GIANT ESCAPE R3 2021 】

GIANTのロゴ

この記事では、ジャイアント・エスケープR3 2021年モデルの『車体の前半分』をじっくりチェックするレポートを紹介します。

「エスケープR3」に、とっても興味があるけど、現物を見たわけじゃないし、自転車にもあまり詳しくないので、購入するかどうか迷ってる、という方もおられると思います。

そんな悩みを解決するために、「エスケープR3」の各部分をじっくり・しっかりチェックしてレポートします。今回は車体の前半分をチェック。

今回のレポートを見ていただくことで、「エスケープR3」を買うか買わないかを決めるヒントを得ていただくことができます。

結論:買って後悔することはきっと無い

エスケープR3は、じっくりと各部分を見ていくと、ところどころコストダウンが感じられるのが正直なところ。

でも全体的に見ると、かなりの質感とクオリティを感じさせてくれるのが好印象です。

エスケープR3を買って、後悔することってきっと無いと確信しますね。

エスケープR3

ハンドルまわり

ハンドル回り

まずは最初にハンドルまわりをじっくりチェックしますね。一番最初に目が行くのは、シフトレバーとブレーキレバーが一体となっている、シマノ製のデュアルコントロールレバーです。

今回現物を確認するまでは、ボクはこのデュアルコントロールレバーというものを、「安物の入門用自転車に付いているモノ」と思っていました。すみません(汗)

でも実際に見て、そして操作したところ、こんな印象を持ちました。

  • 意外なことに安っぽくない。
  • デザインもまあまあ。
  • 操作性もなかなか良いです。
  • ただしちょっとクセはある。

正直、めっちゃ良い!とは思いませんが、コストとてんびんにかけると、そんなに悪いものではないなあと思います。

なにせ安心のシマノ製なので、わけのわからないモノが付いているよりは、よほど良いですよね。

右シフトレバー

たぶん2フィンガーでしょう、コンパクトなブレーキレバー。カチッとしたタッチで操作感がイイ。

上の小さなレバーは、シフトダウンするためのレバーです。普通のセパレートタイプのシマノ製シフトレバーは、ブレーキレバーより下に付いているので、最初は少々戸惑いました。でもすぐ慣れますね。

右シフトレバー

今、何速に入っているかを示すインジケーターは、位置もナイスですし、表示も大きいので、とても見やすいです。デザインはちょっともっさりしているかな。

右シフトレバー

ブレーキケーブルのアジャスターは、シルバーの部分はアルミ製なので、カッチリ感があります。

リア用シフトケーブルのアジャスターは付いていません。リアディレイラー側で調整するからいらないでしょということなんでしょう。確かにその通り。

左シフトレバー

左側のデュアルコントロールレバーです。フロント用のシフトケーブルアジャスターが付いています。フロントディレイラーには調整機能がないので、これは当然必要ですね。

左シフトレバー

フロント3速のインジケーター。左右ともに見やすいです。

それにしても、こうやってじっくり見ると、デュアルコントロールレバーって、とても良くできているなあと思います。

エルゴタイプグリップ

エルゴノミックタイプのロックオングリップです。人間工学的(エルゴノミック)にデザインされているので、疲れないとされているグリップですね。ボルト固定なので取り外し、取り付けが簡単です。

手が疲れにくいエルゴグリップの選び方と取り付け方法【総合まとめ】

エスケープR3に付いているエルゴグリップは、比較的細めです。なのでエルゴ的な機能もちょっと控えめな感じ。もちろん普通の筒型グリップよりは、圧倒的に安定感はありますよ。

ということで、まあまあ使いやすいです。

アウターケーブル

なかなか目立たない部分ですが、ブレーキとシフトのアウターケーブルが、ちゃんとしたものが使われています。「ジャグワイヤー」というケーブルの分野では、まずまず知られたブランドの製品です。安心につながりますね。

ステムまわり

ハンドルバー、ステム、コラムのパーツたちが、すべてポリッシュ(鏡面加工)されたアルミ製です。キラキラしすぎない輝きがとてもキレイです。

クリアーの塗装で保護されているはずですので、腐食などの心配もなさそうです。こういったところが高級感を感じさせる一因ですね。

フロントのブレーキまわり

Vブレーキ

テクトロ製のミニVブレーキが付いています。テクトロ製なのはきっとコストダウンのためでしょう。なぜミニVブレーキなのかはわかりません。

テクトロ製がダメというわけではないんですが、正直言ってシマノ製よりは「格下の安物」というイメージを、多くの人が持っていると思います。

ブレーキシューが塩ビ色というか、グレーなのがちょっと。まあ目立たないところですけどね。

このあたりは当分様子をみて考えていこうと思います。イメージだけではなくて、ブレーキそのものの効き具合という面もありますし。

パワーモジュレーター

ブラックであまり目立たないですが、パワーモジュレーターが付いていました。Vブレーキって、効きすぎるほど効くので、初期のブレーキの引きを和らげる機能があります。

簡単に言うと、ガツン!とフロントブレーキをかけても、いきなりロック、そして前転しないようにするものです。もちろん絶対ではありません。

こうやってパワーモジュレーターが付いていると、スポーツ自転車に乗るのに、慣れていない人でも安心ですね。

フロントホイール

フロントホイール

ホイールはGIANTオリジナルのホイールです。ぱっと見、質実剛健な作りで、とっても丈夫そうです。デザインもかなりカッコイイですよ。

ロードバイク用の高級ホイールなんかと比べると、きっと相当重いんでしょうが、通勤通学にがっつり使うタイプの自転車なので、丈夫さは大事です。

ホイールのロゴ

たぶん車種ごとのロゴがホイールに書かれています。よく見るとシールなんですけど、ぜんぜん安っぽさがありません。芸が細かいです。

空気バルブはスポーツ自転車らしく、高圧の耐えられる仏式バルブです。

摩耗サイン

ブレーキシューが当たる面に、まるいクボミがあります。ブレーキを使い込んでリムが削れて、このクボミが消えると限界だというサインです。

タイヤを見てくださいね。GIANTって書いてあるでしょう。タイヤまでGIANTブランドなんですね。きっとスゴイ数を作っているんでしょう。

タイヤの太さは「700X30C」です。ロードバイクに使われることの多い「25C」なんかと比べると、見た目で二倍くらい太いです。

これくらいのボリュームがあると、道路の段差などにさほど気を使わずに走ることができます。

その分、もっさり感が出てはきますが、このあたりは「どちらを取るか」という問題になっていますね。

タイヤパターン

タイヤのパターンです。結構スポーティなデザインではないでしょうか。ぎゅっと指で押してみたところ、けっこうゴム層が分厚いです。耐パンク性が高そう。

ハブ

フロントのハブ軸です。ホイールの固定が、ほとんどのスポーツ自転車が採用している、クイックリリース式ではなく、レバーの無いスキュワー式です。

ボクはこのスキュワー方式の支持者でして、これまた好印象です。

スキュワー

フロントホイールを外す必要があるときって、まず六角レンチを持っていますので、クイックリリースの必要性を感じません。

スキュワーだと不用意にホイールが外れる心配が激減しますし、ホイールが盗まれる可能性がちょっと減ります。まさに良いことばかり。

クイックリリースQRって本当に必要?スキュワーで十分すぎる

フロントフォーク

フロントフォークはクロモリ製です。クロモリは鉄ベースの合金で、軽くて強い、そして粘りがある素材なんだそう。

エスケープR DISCなどのフロントフォークはアルミ製なんですけど、ボクはクロモリの方が良いです。あくまでボクの経験からなんですけど、クロモリの方が乗り心地がイイんです。

フォークの形も線の細い曲線が描かれていて、とてもキレイですよね。

フレームと塗装

今回、エスケープR3をじっくり見てみて、一番印象的だったのが、塗装がものすごくキレイなことです。

塗装の詳しいことはわかりませんが、素人なりに感じるのは、クリア塗装面がとっても厚いんです。へんな表現かもですが、水に濡れているかのように、「ぬるぬる」してます。褒め言葉です(笑)

とっても高級感を感じますし、所有感を満たすというか、良いモノを手にしているなあと感じさせてくれますね。

非常に高い塗装クオリティ

ね、まるで濡れているかのように、クリア層がキレイに輝いているでしょう。

ヘッドチューブ

ヘッドチューブのデザインもクールですし、GIANTのロゴもカッコイイ。

ESCAPEのロゴ

トップチューブに「ESCAPE」のロゴ。

GIANTのロゴ

何年か前に今のデザインに変わった「GIANT」のロゴがステキです。これはとても目立ちますね。

R3のロゴ

シートチューブの書かれた「R3」のロゴ。

ということでフレームのペイントには大満足です。と同時に、キズが付いたときの、ココロのダメージが大きそう(笑)

溶接部の平滑化

フレームについてもう一つだけ。ヘッドチューブなんですが溶接部分に注目してくださいね。

スポーツ自転車でも安価な車種とかだと、こういうところは、溶接しっぱなしのことが多いです。

でもエスケープR3の場合は、各パイプ部を溶接したあと、溶接材でできた「もりもり」を何らかの方法で研磨して、なめらかにしてありますね。平滑化とか言うのかも。

サンダーのような工具で研磨するんだと思いますが、かなりの手間ですよね。それもこのヘッドチューブ部分だけでなく、フレームの溶接部分はすべて平滑化されてます。

五万円するかしないかの自転車で、ここまで仕上げるってスゴイこと。これってGIANT全体の方向性ですね。ベストセラーになるのもうなずけます。

まとめ

というわけで今回は、ジャイアント・エスケープR3 2021年モデルの『車体の前半分』をじっくりチェックするレポートを紹介しました。

最後にまとめます。

要点まとめ

結論:エスケープR3はコスパ最強のクロスバイク
⇒普通の感覚だと、五万円前後で買える自転車じゃありません。

ハンドルまわり
⇒デュアルコントロールレバーが意外に良さげ。
⇒いろいろ良いパーツが使われている。

フロントのブレーキまわり
⇒テクトロのミニVブレーキは様子見ですね。

フロントホイール
⇒ホイールは丈夫そう&カッコイイ。
⇒スキュワーが好印象。

フレームと塗装
⇒塗装がものすごくキレイ。特にクリア層。
⇒溶接部がすべてキレイに平滑化されてます。

ようするに、

エスケープR3は、ところどころコストダウンが感じられるけど、全体的に高級感を感じさせてくれるのが好印象です。これは長く付き合えそうですね。

ということです。

エスケープR3との付き合いはまだまだこれからですが、良い自転車を買ったなあという満足感でいっぱい。

次回、車体後半編に続きます。