この記事では、ジャイアント・エスケープR3 2021年モデルの『車体の後ろ半分』をじっくりチェックするレポートを紹介します。
「エスケープR3」に、とっても興味があるけど、現物を見たわけじゃないし、自転車にもあまり詳しくないので、購入するかどうか迷ってる、という方もおられると思います。
そんな悩みを解決するために、「エスケープR3」の各部分をじっくり・しっかりチェックしてレポートします。今回は車体の前半分をチェック。
今回のレポートを見ていただくことで、「エスケープR3」を買うか買わないかを決めるヒントを得ていただくことができます。
結論:エスケープR3はコスパ最強のクロスバイク
エスケープR3は、じっくりと各部分を見ていくと、ところどころコストダウンが感じられるのが正直なところ。
でも全体的に見ると、かなりの質感とクオリティを感じさせてくれるのが好印象です。
エスケープR3を買って、後悔することってきっと無いと確信しますね。
クランク&チェーンリングまわり
クランクは自転車のパーツの中でも大きなパーツなので、よく目立ちます。特にエスケープR3のクランクは、トリプルですし、キラキラのシルバーなのでなおさらです。
3段変速で、28/38/48Tの歯数構成です。これだけあると、下は登れない坂はなさそうですし、最高速も相当出そうですね。ただ使い切れるかはまた別問題ではあります。
このクランクセットのメーカーは「PROWHEEL」というところらしい。ボクは知らないメーカーですが、きっとGIANTの協力会社なんでしょうね。
安価な3速クランクセットは、チェーンリングがカシメられてて、分解不可能なことが多いですが、この製品は全分解ができます。
透明なチェーンリングカバーがついていまして、透明度が高くて美しいです。もしかしたらポリカーボネート製なのかもしれません。知りませんが(笑)
このクランクセットの原価はきっと驚くほど安いんだと想像してます。だって車体価格が五万円するかしないかですから。
でも、それにも関わらず、このクランクセットは、とてもキレイで質感も上々で、高級感が感じられます。このあたりがさすがGIANTなんでしょう。
どうですか、このクランク。ポリッシュした上にクリア塗装されています。アームの形状も、もっさり感がぜんぜん無くて、スポーティでカッコイイです。これまた高級感十分。
チェーンリングをクランクに固定するボルトも、光沢感が強いですね。ステンレスなのか、それともそうとう厚いメッキが施されてるようです。
左クランクの裏側です。PROWHEELと表示されてますね。しっかり軽量化のための肉抜きがされてます。素材はもちろんアルミです。
フロント3段の「Touneney/ターニー」ディレイラーです。ぜんぜん目立たないパーツですが、いたって普通に仕事してくれます。構造も上位グレードの製品とほとんど変わらずな気がします。特に感想なし(すみません)
クランクの奥深くに、ボトムブラケット(BB)の右ワンが見えます。今回写真を撮影して、初めて気がついたことがあります。
それは、BBシェルがフェイシング(フェイスカット)されていること。これにはたいそう驚きました。
簡単すぎる説明をしますと、BBが接するフレーム面とBBが垂直に密着するように、フレーム面を精密に削ることです。簡単すぎてすみません。
普通こういったことは、自転車屋さんに追加料金をお支払いして、やってもらうスペシャルでオプションな加工なんです。
それがすでに加工されていることに驚きました。GIANTの工場出荷段階ですでに加工されていたのか?それとも自転車屋さんがやってくれたのか?現時点では不明なり。
ちなみにBBですが、奥深くに隠れているので当然見えませんが、スペックデータによると、これが入っているそうです。
「VP BC73 110.5-68mm」というBBですね。VPというメーカーは、安価でそこそこなBBを供給してくれる、大変ありがたいメーカーさんというのが、ボクの認識です。
こんなちゃんとしたBBが入ってるなんて、これまた驚きの連続です。すごいなGIANT。
付属しているペダルです。いわゆる「おまけ」ペダルですね。
ただおまけと言っても、実用的には必要十分ですよ。しっかり踏めますし、滑ったりしません。そしてなかなかにクルクル回ってくれます。
カッコいいペダルに交換するのも楽しいですが、ボクは当面このまま使います。
材質ですが、センターのシャフトは鉄で、踏面はアルミです。シャフト付け根の裏面には、六角穴がありまして、六角レンチを使って取り付け、取り外しができるようになってます。
リア変速まわり
8速用ディレイラー定番の、シマノALTUSリアディレイラーです。以前のボクは「ALTUSなんてw」という感じでバカにしていました。すみません。
でも最近になって、8速の自転車を三台立て続けにリフレッシュする中で、8速には8速の良さがあって、ALTUSだってちゃっと仕事をしてくれることを認識したんです。
今回もALTUSで変速性能をチェックしましたが、カチカチ気持ちよく、確実にきっちり変速してくれます。上位グレードのディレイラーに取り替える必要なんて、まったく無いですね。
シマノ製8速スプロケットです。歯数は「11~32T」で十分。フロントの3段をあわせて、これで登れない坂はありません。きっと。
同じシマノの8速スプロケットにも何種類かあるんですが、そのうちのいくつかはメッキがされてないのか?鉄の黒い色をしてるのがあります。それらはさすがに見た目がアレです。
エスケープR3のスプロケットは、キレイなメッキがほどこされているモデルなので、キラキラと美しいです。汚れも落ちやすい気がしますよ。
アルミフレームとディレイラーをつなぐ、ディライラーハンガーが見えます。ドロヨケ用であろう、ダボ穴を備えているのが面白いです。
誤解を恐れずに書くと、ディレイラーハンガーって、転倒した時とかに、破損(曲がる)ためにあるんです。曲がっちゃうと交換しないと走れません。その点GIANTだと供給面で安心ですよ。
リアホイールの固定は、フロントと同じく「スキュワー」方式です。不用意に外れちゃう心配が無いので、特に初心者に方には安心です。盗難にも強いですしね。
チェーンは「KMC」という台湾の有名メーカー製です。メッキが施されてるチェーンなので、こんな面で良いですね。30kmほど走った後なので、ちょっと汚れててゴメンです。
- サビにくい。
- 汚れが落ちやすい。
- キラキラしてて見た目がよろしい。
- 耐久性がある(らしい)
と、良いことずくめです。ちょっとコスト高のはずですが、それでもメッキチェーンを装着してくれてるのが嬉しいです。
サドルまわり
GIANTオリジナルのコンフォートサドルです。コンフォートというのは、「乗り心地」を重視したということですね。長時間自転車に乗っても、お尻が痛くなりにくいことを考えてくれてます。
さわった感触では、厚いところではクッションが3cmくらいありまして、相当厚いですよ。それでいてなかなかに細身で、ペダルをこぐ際に邪魔にならないようにデザインされてます。しゅっとしててカッコイイ。
座面の下のレールはスチールでした。艶消し調のメッキがほどこされてます。やぐらはいたって普通のタイプですが、もっさり感はないですし、角度の調整も簡単です。
GIANT独自の「UNICLIPシステム」が採用されています。サドルの一番うしろの谷のところが、なにやら変わった形状をしていますよね。ここに専用のアタッチメントを介して、いろんなモノを取り付けるそうな。
イイなあと思う反面、いろいろ制約が多そうな気がするので、ボクは「UNICAPシステム」を使わない自信があります(笑)
シートポストをがっちり固定する、アルミ製のシートポストクランプ。これまたシルバーで統一感があってイイですね。
リアブレーキまわり
リアブレーキは、フロントと同じく、テクトロのミニVブレーキです。フロントに付いていた、パワーモジュレーターは、リア側には付いていません。リアはロックしても、パニックにはなりにくですからね。
補足情報ですが、このリアのVブレーキ部分に、リング錠を取り付けることができます。通勤通学に使うなら、必要になるかもしれません。
こんな感じで、Vブレーキに合体させて、リング錠を取り付けます。取り付け自体はいたって簡単で、使い勝手もイイ感じですよ。
【Vブレーキ用リング錠】Vブレーキの自転車にカギを付けたい!【ルイガノTR2】
まとめ
というわけで今回は、ジャイアント・エスケープR3 2021年モデルの『車体の後ろ半分』をじっくりチェックするレポートを紹介しました。
最後にまとめます。
結論:エスケープR3はコスパ最強のクロスバイク
⇒普通の感覚だと、五万円前後で買える自転車じゃありません。
クランク&チェーンリングまわり
⇒シルバーの3速クランクセットの質感がステキ。
⇒良いBBが付いている。そしてフェイシングも?
リア変速まわり
⇒安心のシマノ製でがっちり。
サドルまわり
⇒座り心地の良いコンフォートサドル。
⇒UNICAPシステムが便利かも。
リアブレーキまわり
⇒フロントと同じくテクトロミニVブレーキ。
⇒リング錠も取付可能です。
ようするに、
エスケープR3は、ところどころコストダウンが感じられるけど、全体的に高級感を感じさせてくれるのが好印象です。これは長く付き合えそうですね。
ということです。
エスケープR3との付き合いはまだまだこれからですが、良い自転車を買ったなあという満足感でいっぱい。